【作品紹介ブログ】少人数で挑戦できる難曲《Mist Mystery[Fl.3]》

こんにちは!
今回は少人数で挑戦できる難曲《Mist Mystery》について紹介させていただきます。

作曲者の小谷 有人(こだに ゆうじん)はフルートが好きな作曲家で、数多くのアレンジを行なっています。そんな彼が学生の時に書いたのがこの曲で、作曲時の意欲、情熱は相当なものだったようです。一般的なアンサンブルコンテストの最少人数である3人用に書かれており、フルート上級者を対象としています。

この曲の特徴の1つとして、3人で演奏した時の音域の広さがまず挙げられます。3rd の最低音C♯から1st の最高音Cまでの、フルートのほぼ全ての音域をカバーする必要があり、各種オクターヴ特有の響きを随所で堪能できます。前半と後半でまるっきり雰囲気が変わるのも面白みであり、5分内に明確な2つのエリアが確認できます。

まず前半についてですが、ゆったりしたテンポの中で8分音符1個→3連符→8分音符1個の様な少々珍しいシンコペーションが出てきます。これは8分音符1個分のリズムのズレを利用したフレージングによって生じるものです。また、ハーモニーパートも度々出てきますが、この時2度の関係の時が多く、この響きがミステリアスな雰囲気を出している要素の1つでもあります。拍子もなかなかに変化します。特に16分の1や7、4分の1などの拍子変化は表現の上でのポイントとなります。

後半は一転して非常に速くなり、ほとんどその勢いを崩さぬまま進んでいきます。1st が高音域を多用するシーンが多く、フルートらしい輝く様な音が連続します。常に8分の3で突き進み、前半と違い1回も拍子変化しないままラストまで行きますが、2連符や32休符にフェルマータといった仕掛けもしっかりと施されています。

この様に、特にリズム関係に特徴が多いと言えるのですが、これは作曲者が打楽器奏者であるからという点が大いに関係していると思います。

『少ないフルート奏者で手応えのある曲に挑戦したい!』という機会も必ずあると思います。その様なシチュエーションで役に立つことを願って作曲された本作品。コンテスト以外も含め、オススメです!

・Mist Mystery
編成:フルート3重奏
作編曲者:小谷有人
印刷楽譜 電子(PDF)楽譜 演奏音源

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